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日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

 

『 私も爪綺麗にしてくれる? こんな汚い手にはあかんかな?』

 

今日ね、あるお店でネイルの仕事だったのだけどね。
思いがけないお客様からお声を頂いたの。
もう何年も、このお店には通っていて、何度かお顔だけは知ってたのだけど。

 

いつもね、遠目にこちらを見ていらしたのは分かってたのね。
ただ、眉間にしわを寄せて、自分には関係ない、けど何してるか気になる(笑)みたいな感じなのが空気で伝わってて。

 

『 そんな爪して家事も育児も出来るわけがない。そんな爪で、料理されたくない。』
もう心の声が聞こえてくるのね(笑)

だから、私もこれまで敢えてお声を掛けなかったの。

 

それがね、今日は私の真横で、ジィ〜っと見てらして。
『 私も赤いの塗ってくれる?』って。
『 もちろんです。もう少しお待ち頂けますか?!』
私ね、もう嬉しくって!

 

ジェルネイルは、塗ったらライトで固めるのだけど、説明しながらね、何もかもが初めてで、すごく嬉しそうなの。ひとつひとつに興味津々でね。
何色にしましょうか? って、聞くとね
『 赤いのがいい。もう90過ぎて恥ずかしいかな? でも赤いのが夢やった。だからこんな汚い手やけど、これ塗ってくれる?』ってね、1番派手な色を選んで(笑)

 

施術中にね、たくさん話をしたの。
亡くなったご主人の事、若い時の話。
息子さんやお嫁さん、お孫さんの話。
戦時中の生活や、この辺りの街の話。

 

私ね、ネイルしてる時に、お客様の人生の話を聞くのがとても好きでね。
特に、ご年配の方の時は、本当に勉強になる。それが自慢話でも全然構わない。これまでの何十年の話を聞くとね、歴史を感じずにはいられないよね。
お一人おひとりに、必ず壮大な人生のドラマがあるんよね。

 

『 90も過ぎて、こんなんしてもらえるとは思ってなかった。いつも何してるんやろって見てたけど、恥ずかしくて言えなかった。今の人はこんなん出来てええなぁ。ほんまに綺麗やなぁ…』
もうね、施術中ずっと、綺麗だ綺麗だと。ひとつずつ何をしても全部褒めて下さるの(笑)

 

 

手のしわを気にしながらね
『 ほんまに汚い手やなぁ。こんな手にしても勿体ないなぁ。幸せやなぁ。』って。
『 一生懸命生きてこられた証の手です。とても綺麗で素敵です。』って言ったら、そうかぁって恥ずかしそうにされねて。
何だか私の方が、とても幸せだった。

 

帰り道にね、今日のお客様の事を考えながら運転してたのだけど。
何だかよく分からない涙がこみ上げて来て。
話の内容もなんだけどね。
何なんだろう。涙がポロポロ。

 

 

『 まだお迎えが来ないんよ。私は生き過ぎた。でも長生きはするもんやなぁ。』って。
『 いやいや、まだまだ楽しい事がこれからありますから。元気で長生きして下さいね。』って。そんな他愛もない会話。

 

 

……亡くなった母も、赤いネイルを塗ってあげたら、いつも嬉しそうにしてたなぁ。
義母も、ネイルしたらいつも喜んで。『 うちの嫁にしてもらうの。』って、友達に自慢するって言ってた。
痴呆の症状が進んでからネイルしてないけど、またしてあげよう。

 

女性ってね、ちょっと爪を綺麗にするだけで、心が元気になれる。
ちょっと赤く塗るだけで、特別な日になるの。
こんな小さな指先の世界だけど、そんな事で気分が上がる。

 

仕上がった時のお客様の表情がとても素敵でね。この仕事をさせて貰えて、有り難いな感謝だなといつも思う。今日みたいな日は特に、それを実感する。

 

やっぱり私は、幸せだ。

 

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